2017/06/02:内容更新しました
今回は“大人のADHD10の困りごと”と題して、お話をしたいと思います。
ちょっと長くなりますので、前編・中編・後編と3回に分けてお送りします。
『大人のADHD』の方はもちろんのこと、『もしかすると自分は大人のADHDかもしれない…』と思いこのブログを訪れてくださった方も、この“10の困りごと”についてご自身と照らし合わせてみてください。
また、それぞれの困りごとについて、私自身がどうなのかということに少し触れながら話を進めていきます。
その内容が、皆さんの何かしらの気づきや参考になればいいなと思います。
長くなりますが、よろしければおつき合いください!
書籍のご紹介
はじめに。
今回の“大人のADHD10の困りごと”についてですが、私自身がADHDだと診断されてから、すぐに購入して読んだ書籍の冒頭部分に記載された内容です。
そちらから引用しつつ話を進めますので、先に書籍のご紹介をさせていただきます。
こちらの書籍「図解 よくわかる大人のADHD」はズバリ【大人のADHD】についてのみ、詳しく書かれています。
前回の記事で少し触れましたが、私は自分がADHDだと診断された時、恥ずかしいことに“大人の発達障害”について全くと言っていいほど無知な状態でした。
そこで自分の障害のことを詳しく知りたいと思い調べた結果、この本に辿り着きました。
【大人のADHD】のことが、ビックリするぐらい分かりやすく書かれています。
Amazonの商品ページでは『なか見!検索』から、書籍の中身を見ることができます。
目次の部分を見るだけでも参考になりますので、ちょっと覗いてみるのもオススメです。
(このサービスはAmazonで購入経験がある方のみ利用できるらしいです。)
困りごと①【集中できない】
「注意散漫」であることは、ADHDの特徴のひとつです。
物事に集中できないために仕事や課題がはかどらなかったり、ミスしやすくなったりし、結果として、低い評価しか受けられなくなります。
- 注意力を維持できない
- 刺激に気を取られやすい
- 周囲からの評価が下がる
『自分の注意力を思うようにコントロールできず、無意識に集中が途切れてしまう。また、さまざまな刺激にすぐに気を取られ、気が散ってしまう。』などといった症状はADHDの中心的な特性のひとつらしいのですが、私も驚くほど当てはまっています。
Aのことを考えていたはずなのに、いつの間にかBのことを考えていたり。
“あれ?どこで変わっちゃったんだろう!?”って自分でも気づかないくらい自然に、次から次へと考えていることが移っていくのです。
また、気の散り方も半端ではないです。
例えばPCで作業をしているとして、自分では集中しているつもりでもパッと目をやった先で手の爪が伸びているのが見えた途端、“すぐに爪を切りたい!”という衝動に駆られて爪切りを手に取ろうとする。
さらに、その爪切りが入った引き出しを開けた際に、忘れていた仕事の書類が出てくると、“そうだった!これを書かなきゃ!”とその書類を出して作業を始めてしまう。
こんな冗談のような流れが日常茶飯事的な感じで起こるので、最初にしていた作業は一向に進みません。
最初にしていた作業どころか、全てのことがやったんだかやってないんだか分からない状態になります。
因みに、このブログも上記のような理由で毎回書くのに凄く時間が掛かっています…(泣)
『周囲の音や目に映る景色が刺激になり、過剰に反応してしまう。』
これが、集中できずに作業効率が低下してしてしまう理由となります。
ADHDの人は『集中できない』という特性のために、かなり損をしているのかもしれません。
困りごと②【計画的にできない】
いくつかの課題や仕事を前にして、それをどの順番で、どれくらいの時間をかけてこなしていくかをイメージすることが苦手です。
物事を計画的に進められないこともADHDの特徴です。
- 複数の課題をこなせない
- 優先順位がつけられない
- 人との分担作業が苦手
『作業や課題の緊急度や重要度、期限などの条件を加味して段取りを組むことが不得手。また、課題や仕事において、自分の興味や関心があるものから優先して取り掛かる傾向があるため、急ぎのものでも後回しにしてしまいがち。』
私は子どもの頃から“夏休みの宿題は最後の3日間でやる!”クセが直せず、いつもヘロヘロになりながら始業式を迎えていました。
そもそも、夏休みの計画そのものを立てることができないのです。
もし仮に立てることが出来たとしても実行は難しかったでしょうけど…。
大学生の時においても、卒論をギリギリまで放ったらかしにしていて、教授に「そろそろ形にしておかないと間に合わないんじゃないの?」と言われて初めて、“そうなの?…そうなのか!ヤバイ!!”と自覚して焦り始めたり…と、情けないエピソードだらけです。
私が優先順位をつけられないのは未だに現在進行形なので、色々と困ることも多く、夫に助けてもらったり怒られたりしながら何とか暮らしています。
『いま何が最優先なのかという優先順位がつけられず、自分の興味のあることから先に手をつけてしまう。』
こうした態度で仕事や生活に臨んでいると、「自分のやりたいことしかやらない、ワガママな人」といったレッテルを貼られることになりかねません。
困りごと③【人の話が聞けない】
ADHDがあると、人の話を最後まできちんと聞けないことが少なくありません。
説明を聞かないまま始めて失敗したり、聞き手でいることができないために、人間関係に溝をつくってしまうこともあります。
- 聞くのを忘れてしまう
- 説明を聞かずに始めてしまう
- 一度に多くのことが覚えられない
- 相手からの信頼を失うことに
『話したいことが思い浮かぶと、人が話し終わるまで待てずに割り込んでしまう。人の話を聞きながら、自分が話せるタイミングまで待っていると思いついたことを忘れてしまうので、すぐに話したくなる。』 私も自覚はなかったのですが、当てはまりますね…。
例えば、TVをつけた部屋で夫と2人で話をしている時に、TVで自分の気になる話題が流れると会話の途中にも関わらず、「◯◯だってよー!」とそちらの話題を口にしてしまう。
それが車に乗っている時だと「あ!あそこにあんなお店があるよー!」とパッと目に入った出来事が口をつき、今しがたしていた会話を中断させてしまう…。
夫は私のこういう行動にはだいぶ慣れていますが、それでも「話を聞いてないよね?」と言われます。
確かにそうです。自分ではこんな状態でも図々しく“聞いてるよ!”と思っちゃってたりしますが、実際は聞いていないに等しいです。
でも、分かっていても会話が終わるまで待てないんです。
“気になった今”が私の中での“旬”だから、今じゃないとダメなんです。
“今!言いたい!”ってなってしまうのです。
以前、一緒に働いていた同僚に「色々な会話を手当たり次第に拾って話すのって、疲れない?」と言われたことがありました。(この時相手に他意はなく、意味合いとしては『なんだか大変そうだねー』って感じでした。)
その人は私のことを『いつもソワソワして慌ててるイメージ』と笑いながら言ってたことがあります。
“へー、私ってそういう風に見えてたりするんだ。”と、その時はなんとなく思っていましたが、実は自分が気が付かなかっただけで、ADHDの基質まんまが現れていたんですね。
もしも、『人の話にじっくりと耳を傾けられないことで、仕事や家庭生活などにおいて頼まれた用事や約束の日時を聞きもらしてしまう』としたら、それぞれの場所での「信用」 は失われてしまうかもしれません。
最後に
以上、ここまでが前編となります。
いかがでしたでしょうか?
心当たりがある方も、そうだったのか!と思われた方も、まずは第一歩『大人のADHDについて知る』ことが大事ではないかと思います。
次回、中編【困りごと④~⑥】に続きます。こちらからどうぞ ↓
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