前々回から引き続き“発達障害の診断を受ける必要性とは?”という内容で進めているこのシリーズ。
前回は“自分自身が発達障害だと気づかない理由”について考察してみました。
今回はその続きとなるのですが、思っていた以上にこのシリーズについて熱く語ってしまっているせいで、当初の予定より大幅に色々と増量中です…スミマセン!!
書く内容をざっくりと大枠で決めていても、書いている途中でどんどんエピソードや書きたい内容が出てきて、それを入れ込んでいるうちにあっという間に長文に…(泣)
要点をつかんで話ができない、そもそも要点がどこだったか分からなくなる…という発達障害の特性が、まんまここにも現れている感じです。
それでもいいや!と開き直って、このままこのスタイルで行くのか、やっぱりスッキリと見やすい記事を目指すのか…これからもしばらくは悩むんだろうなぁ。あぁ!
改めて、自身が発達障害だと気づくきっかけとは?
前回は長々と、自分自身で発達障害に気づくのは難しいという話しをしてきました。でも、あることがきっかけで気が付くということはもちろん起こり得ます!
以前の記事内でもこのことについて触れたことがありました。
この記事内では自身が発達障害に気が付くきっかけについて、こう考察しています。
- ご自身が子どもを持ち、その子の成長過程において発達障害を疑って病院を受診したところ、実は自分も発達障害だったと気が付くというケース
- なかなか治らないうつ病等を患っていた原因が、実は発達障害からの二次障害だったと病院で診断されるケース
上記のような内容だったのですが、記事を書いてから4ヶ月経った今、単純にこの2点だけで語るのはあまりに乱暴過ぎたな…と思い返しました。
ということで、これまでの私自身の気づき等を含め改めて考察をし直した上で、いま一度“自分自身が発達障害に気が付くきっかけ”について書いてみることにしました。
まず、先に上げていた『自身の子が発達障害だと診断されたことで、実は自分もそうだったと気が付いた』というケースにおいては、“子どもがいる”時点で先に家族・パートナーもいる前提になるので、前々回の話の方にいれる内容でした…。
ですが、よく考えると家族・パートナーに気が付かれていないパターンも全然あり得ることなので、これはこれで本人が気づくきっかけにはなります。
ただ、今回の話は家族を持つ前の話として進めていますので、このパターンは置いておくことにします。
1つ付け加えにはなりますが、発達障害は遺伝というよりは家族性があり、同じ家系において高い頻度で現れる傾向がある障害ですので、このパターンに似たケースということでは、兄弟姉妹や親戚等の血縁者に何かしらの発達障害をお持ちの方がいらっしゃる場合、自分もそうかも…と気づくきっかけにはなるかと思います。
では、2つ目の『うつ病等の病気が、実は発達障害の二次障害だったと診断された』というケースについてはどうでしょう?
確かにこのパターンはあります…が、心療内科・精神科の先生方の皆が皆、発達障害に詳しいわけではないようですし、逆に現時点において、大人の発達障害を専門とされている先生の方が圧倒的に少ない気がします。
そうすると、自身が通院中の精神科等の病院では“発達障害”との診断にまで及ばない可能性が大きいのではないかと思われます。
実際に私は一度、発達障害ではなく個性の範囲内だと診断されましたし、双極性障害を患っている後輩においては、発病をしてから“実はそれが発達障害の二次障害だった”と分かるまでに6年以上の歳月がかかりました。
また、うつ状態のままでは発達障害の診断が受けられない場合があり(うつ状態で検査を受けると本人へのストレスが大きく、検査自体の信頼性が低くなるため避ける場合が多い)、診断を受けるということがより困難なものになってしまいます。
以上のことを踏まえた上で考えると、このパターンから発達障害だと結びつき、診断が出る可能性は意外と低いのではないか…と思いました。
以上、2点の“発達障害に気づくきっかけ”について、どちらも今回の内容の答えとしてしっくりこない結果となりました。
では、自身で発達障害に気づくのは無理ということなのでしょうか?
…いえ、そんなことはありません!!
ということで、今回改めて考察した内容を投入することにしましょう。
情報収集はネットで簡単にできる環境に
私がこのブログを始めてから今まで、ブログを通じて交流をさせていただいた方々から、とても多くのことを学ぶことができました。
それは、定型発達(私はあまり定型発達という言葉がしっくりとこないのですが…)の方々が様々な目線から教えてくださった言葉だったり、ご本人が発達障害を持たれている、またはご家族が発達障害を持たれていると教えてくださった方のお話だったり、このブログをはじめていなかったら絶対に知り得なかった、それはそれは大切で貴重な内容に、私は家にいながら触れることができたのです。
これはとても有難いことで、“本当にネットって素晴らしいな!”と、改めて思うようになりました。
また、ブログにて交流をさせていただいている方の中から数名、“もしかすると…自分もADHDかもしれない”と話しかけてくださった方がいらっしゃいました。
私がブログに書いた、ADHDの特性・特徴を見て“自分に当てはまることが多い!”と思われたとのこと。
…そうです。
今はネットにいくらでも発達障害に関する情報がUPされていて、多くの方がそれを見ることのできる環境にあるのです。
これらのことから、“自分自身が発達障害に気づくきっかけ”とは、ネットから得た様々な情報が自分に当てはまるのか調べたはじめた時…という可能性が一番高いのではないかと考えました。
自分が他の人とちょっと違う気がする、この違和感はなんだろう?と思われた方は、自ら情報を仕入れに行こうとするはずです。
その手軽な場所にネットはあり、気になった時にすぐに調べ始めることができます。
大人の発達障害の自己診断テストみたいなものもいくつかありました。
※上記は、ADHDの薬『ストラテラ』を扱っている会社が作成しているサイトです。
あくまで自己診断のテストなので、目安としてしてみる…ぐらいがよさそうです。
因みに私の場合、サイトによって結果がADHDだと出るパターンと出ないパターンとがあり、結構まちまちだったりするので、発達障害の特性がハッキリとした出方をしている方でないと、診断結果は目安でしかないな…と感じています。
それ以前に、私は自分自身がADHDだと思ってもみなかったので、そういった自己診断テストすらもしてはいませんでした。
他に、自閉症スペクトラム指数の自己診断テストの方は気になってしてみましたが、その結果は、“アスペルガーの傾向はありそうだけど、発達障害として診断が出るまではない”というような感じだったので、それ以降スルーしていました。
(実際に現在は“多少アスペルガーの傾向もある”ぐらいの診断に収まっています)
約10年前、うつ病を患っている時に色々とネットの情報を見ては、境界性人格障害かもしれないと思ったりもしましたが、自身がうつ状態の時って色々と当てはまりそうな病気の症状や障害が多くて、結局どれなんだよー!と混乱したことがありました。
当時通っていた心療内科では“うつ病”だと診断され、治療のための色々な薬もいただいていましたが、今改めて振り返ってみると、あれは発達障害の二次障害だったということがわかります。
ネットで様々な情報を収集しても、自分が当てはまるところに行き着かない場合もある…所詮自己流の自己判断でしかないという、ダメな例を紹介してみました(笑)
(でも、大人の発達障害が特に言われだしたのはここ数年の話で、私が調べていた約10年前にはまだ情報が少なかったのかも…しれませんよね。←という言い訳。)
今回新たに加えたい“きっかけ”…とは?
自分で自身の違和感についてネットを調べ、発達障害を疑った上で、それに関係する書籍を読んで確信する。
大人の発達障害の気づき方はこれが王道のような気がしますが、先ほどちょっと触れた、自分自身が思いがけずそのことに気がついてしまったというパターンも忘れてはいけないなと思います。
私のブログにて“もしかすると…自分もそうかもしれない”と仰ってくださった方の中には、ブログの記事内に書いたADHDの特性・特徴を見られてはじめて“自分も当てはまる箇所が多いかも!”と気が付かれたようです。
子どものADHDというのは結構広く知られるようになってきた…認知度が上がってきた感がありますが、大人にもADHDがあって、その特性は子どものものとまたちょっと違うということは、まだまだ知られていないことだと思います。
ですので、たまたま目にしたブログや購読しているニュースアプリの記事、TwitterやFacebook等SNSの投稿、TVや新聞や雑誌等での特集…等、様々な媒体から得た情報で、不意に自身の発達障害に気づくということもあり得ることだと思います。
ご本人としては発達障害に期せずして気が付くわけですから、実はそうだったということに驚かれるのかもしれませんし、意外とすんなり納得されるのかもしれません。
その発達障害ということをどのように受け止めるかは、ご本人次第だと思います。
※ただ、実際に発達障害やADHDがあるかどうかは、自己診断だけでは難しい部分もありますので、ハッキリさせたい場合には最終的に病院にて診断を…となります。
以上のことを踏まえてまとめると、
- 自分自身に違和感を感じ、本人自らがネット等で情報を集めた結果発達障害へと行き着き、その特性に自分が当てはまっているかも…と気づくケース
- 発達障害について多少知っている程度もしくは全く知らなかったが、たまたま目にした媒体の特集から、自分がそうかもしれない…と気づいてしまうケース
今回、改めてこの2点を“自分自身が発達障害かもしれないと気づくきっかけ”として加えたいと思います。
でも、この上記2点はあくまで“今現在の話”に過ぎません。
その理由として、ふとこんなことを考えたからです…。
遡った話になります。
2000年頃より“うつ病”への偏見と誤解を払拭し、受診の敷居を低くするために【うつ病は心の風邪です】というキャッチコピーの元、大々的な啓発活動が行われました。
(実は、SSRIという抗うつ薬の販売促進のためのキャンペーンだったのですが…)
今ではこの活動により、うつ病自体は世間に広く知られるような病気となりました。
そのキャンペーンの良し悪しについてここでは触れませんが、もしも今後“大人の発達障害”もこのようなスポットライトの浴び方をしてしまう病気喧伝*1の対象となってしまったら…うつ病の時と同じように“自分自身はもしかしてそうかも!”と気づかれる方は格段に増えるでしょうね。
(この話においてはうつ病に気づくことについて否定をしている訳ではありません)
もちろん、ご自身で発達障害に気づかれるということはプラスだと思っています。
ただ、もしも…ですが、病気喧伝の対象になるということは、簡単に診断を出して安易に薬の服用を勧めるということになり兼ねないな…と、そう思った訳です。
いえ、これは私の超個人的な杞憂に過ぎないんですけどね(汗)
※実際に今、大人の発達障害で投薬治療が可能なのはADHDのみなので、発達障害全体でどうこうということはないと思います。もし、あるのならば…ADHD…か!ゴクリ★
(…いや、ないない!あまりにピンポイント過ぎるし、そもそも生まれつきのものなので、なったり治ったりという風に患者が増減するということがあり得ないから!)
最後にどうでもいい個人的な憶説…というか、過ぎた妄想をしてしまったところで、次回へ続くお時間がきてしまいました。
…本編はいったいどこにあるのでしょうか?
それは、いつになったらはじまるのでしょうか??
その答えは、次回明らかにっ!!!
『Don't miss it!』
…ゴメンなさい!言ってみたかったとですorz
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*1:製薬会社や精神科医、また他の専門家あるいは消費者団体などが、市場を拡大するために、販売したり治療法を伝える目的で、病気の診断に用いる境界を拡大したり、そのような啓発を市民に宣伝することに対する、蔑称 参考:病気喧伝 - Wikipedia