大人ADHD 月子の生き方

アラフォーにして、突如『大人のADHD』と診断された月子。 迎えた転機に人生を見つめ直し、新たな生き方を模索すべく日々奮闘中!

大人の発達障害かも!?と思ったら…病院探しから診断をもらうまで ~まとめ:6つのミッションをこなそう!~

2017/06/15:内容更新しました


私が実際に体験した内容を元に、“発達障害(ADHD)の診断を受けるまで”の流れやポイント等を6つのミッションにわけて、全3回に渡り書いてきました。

今回は、最後のまとめの回として多少追記しつつ、一気にご紹介しようと思います!


このまとめがどなたかのご参考になれば幸いです。

www.adhd-tsukiko.com

 

はじめに

発達障害の診断を受けるまでの過程を、私は6つのミッションとして紹介しました。

  • ミッション1:病院を探す
  • ミッション2:予約の電話を入れる
  • ミッション3:受診に必要な物を確認する
  • ミッション4:受診前の事前準備をする
  • ミッション5:初診日を迎える
  • ミッション6:知能検査等を受ける

そして最後に、“診断を受ける”という流れになります。

この流れに沿って、簡単に説明をしていきたいと思います。

 

 

ミッション1:まずは病院を探そう!

発達障害の診断を受けようと思った時に、一番大変で難しいのは病院探しです。

まずは『発達障害情報・支援センター』のサイトを検索。

www.rehab.go.jp

上記サイト内の「相談窓口」より、自分の住んでいる都道府県内の市・郡にある一番近い『発達障害者支援センター』を探して電話をかけます。

また、各都道府県の発達障害者支援センターのサイト内には「発達障害の診断を行っている医療機関リスト」がある場合も。(あまりないみたいですが…)


発達障害の診断を受けようと思った時には、住んでいる地域の発達障害者支援センターに電話をかけて“大人の発達障害を専門で診ている病院があるか”聞いてみるのが、一番確実な方法だと思います。

 

 

ミッション2:病院に予約の電話を入れよう!

発達障害者支援センターから教えてもらった病院へ、早速予約の電話をしましょう。
と、実はここでも高いハードルが待ち受けていたりします…。

例えば

  • 予約の電話が繋がらない!(何度もトライ)
  • 予約の受付日が決まっている!(特に大きな大学病院等)
  • 電話口の人の口調がキツイ!(精神科は患者柄、仕方がない場合も)
  • 予約が取れても数ヶ月待ち!(これは…仕様です)
  • そもそも近場に病院がナイ!(遠くまで通う覚悟も…)

こんな感じで、予約を無事に取れるまでに色々と起こります。

私も例に漏れず、予約戦争に負けました…。(詳しくは過去記事へ)


おそらく、成人が発達障害の診断を受けようと思った際に、病院を探して予約をするところまでが一番高いハードルとなるでしょう。

仮に病院の予約が取れたとしても、1ヶ月~半年待ちは覚悟しておいた方がいいかと思います。

www.adhd-tsukiko.com

 

 

ミッション3:病院の受診時に必要なものを確認しよう!

病院の予約を入れたものの、初診日を迎えるまでには日にち的に余裕があると思います。
(受診まで1ヶ月~半年は待つことになるため)

病院に予約を入れた際に、来院時に資料の持参をお願いされる場合があります。

  • 母子手帳
  • 幼稚園・保育園の頃の記録
  • 小学校の頃の通知表

例えば、上記のようなもの等が挙げられます。

また、受診を希望する病院によっては、予めサイトに『問診票』『親用のアンケート(生育歴)』がダウンロードできるように準備されていたりします。
(こちらも電話での予約の際に、来院時の持参をお願いされる場合があります。)


さらに、乳幼児期からの生育歴の聴取が必要となるため、初診時に保護者同伴での来院をお願いしている病院もあります。

発達障害がある人は、自分で自分の問題点に気が付きにくい、または困ったことを上手く表現しにくいという点があるので、病院での受診の際にはそれに気がついている家族や身近な人等に一緒に来てもらうことをオススメします。

 

 

ミッション4:病院の受診前の事前準備をしよう!

病院での初診時には、比較的長めに受診時間が確保されていたりしますが、それは病院によってまちまちです。

ですので、限られた診察時間内でスムーズに話しが進められるように、事前に“レポートを作成しておく”ことをオススメします。

 

【自身の経歴書】

  • 出生・進学・就職・転職・転居・結婚・出産等…人生で起こった出来事を年表風にまとめたもの、自分史みたいなもの

記載する内容としては、いつ頃にどういう出来事があったか、分かる範囲で書かれてあればいいかと思います。

特に、自分が困った&トラブルになった出来事や休職・退職、精神的な既往歴がある場合は必ず記載しておきましょう。

 

【自己分析書】

  • 自分自身の性格や気になるところ、苦手だと思う部分をリストアップする

こちらに記載する内容としては、自分自身が思い当たる困っていることや、苦手だと感じていること、自分の性格や行動傾向など気になっていることを書いておきましょう。
あまり書き過ぎても読みにくくなるので、簡単に箇条書きでの記載でいいと思います。

 

【その他、親が記入する生育歴等】

  • 子ども(当事者)の発育や子育て、学校や家庭での様子について、各年代で起こったエピソード等を記載

こちらは親に書いてもらうレポートとなります。
(親に聞いた内容をまとめるという形でもいいと思います。)

記載する内容については、乳幼児期の発達のスピードや周りとの関わり、小学校や中学校時代の学校での様子や特徴的なエピソード、その後成人するまでの出来事等を分かる範囲で書かれてあればいいと思います。

『生育歴』『生育歴 見本』『生育歴 書き方』で検索を行うと、生育歴の記入について様々なPDF等が出てきます。ご参考までに。


※私がEvernote上で作成したレポート2点は下記の過去記事内で見ることができます。

www.adhd-tsukiko.com

 

 

ミッション5:いよいよ…病院の初診日!

用意をしていた『経歴書』『自己分析書』『生育歴』等や、病院側からの『問診票(受診の前に書かされたりもします)』等を、受付または先生に渡しましょう。

渡した書類の内容について、先生が気になった箇所はさらに深く聞いてきます。


先生とのお話の中で、何に困っているかとか普段どんな様子なのか聞かれたり、様々な質問をされると思います。
本人ないし、親や家族等がその質問に答える形で話は進んでいきます。

大体のやり取りをひと通り終えると、次回の診察の予約のことや、知能検査等のことへとお話が進みます。

 

 

ミッション6:知能検査等を受ける!

発達障害の診断を受けるのに取り入れられるのが、知能検査等の検査類です。
病院によってはMRI検査を行うところもあります。

  • WAIS-III(ウェイス・スリー) 正式名称:ウェクスラー成人知能検査*1
    所要時間:約2時間
    いわゆるIQを調べる知能テスト
  • PFスタディ(絵画欲求不満テスト)
    所要時間:20分
    被験者の無意識的な攻撃性の型と方向を明らかにすることを目的とした検査
  • 風景構成法*2
    所要時間:約20分
    投影法による心理検査を兼ねた芸術療法のひとつ

以上の3つは私が実際に受けた検査ですが、受診する病院や先生によってどんな検査を行うかは様々です。この中の1つまたはそれ以外の検査を受ける場合もありますので、参考程度に見ていただければと思います。

www.adhd-tsukiko.com

 

 

発達障害の診断を受ける難しさと必要性

長い道のりを経て、いよいよ診断へ…と思われるでしょうが、“大人の発達障害の診断はとても時間と手間がかかる上に、判断が難しい”ので、すぐには出ない場合があります。

知能検査を受けたからといってその結果で判断される訳ではなく、結果はあくまでも参考データとしての位置付けとなります。


一口に発達障害と言っても、はっきりと『ADHDです』『アスペルガーです』というような診断が出しにくい部分もあります。

発達障害は併存しやすい傾向にあり、例えばADHDがある人の多くは併存障害を合併する率が高いと言われています。併存症として、LDやASD等があげられる)

また、大人の場合はADHDの特性のためにストレスや自己否定感と向き合ってきた期間が長く、二次的な障害を抱えてしまう人も多いそうです。合併症として、行為障害・不安障害・うつ病等があげられる)

子どもの時にADHDだと診断されているケースであれば、その後に見つかった障害については併存障害として的確に診断されますが、ADHDだとわからずに大人になっている人の場合、『ADHD』だという診断名になかなか辿りつけない可能性があります。

例えば、大人の患者がうつ病の症状を訴えて精神科を受診した場合、大抵はそのまま『うつ病』として診断されることとなります。
なので、うつ病の症状を引き起こした原因がADHDに起因するものだとは容易に気付かれにくく、根本的な解決がされない状態が長く続くようなことになりかねません。


このように、併存症や合併症のそれぞれを複数の障害として合併している場合、多様な特性や症状がみられる為に、より判断がしにくく診断を出すことが難しくなります。

 

発達障害の診断を受ける上で、本人や家族や身近な人等が“発達障害を持っていることにより、どのように困っているのか”ということが重要なポイントになってきます。
まず、本人が自分自身のことを正しく理解できなければ、対処や解決の仕様がありません。

例え色々な要因が複雑に絡み合っていたとしても、一つ一つ紐解いていき、より生きやすくなるよう進んでいく。発達障害の診断を受けるということは、その一ステップになるのではないかと私は思っています。


とは言っても、『あなたには発達障害があります。』と診断が出されたとして、そのことをなかなか受け入れることが難しい場合もあるでしょう。
ですが、自己理解を深めていくことにより、自分の得手不得手を把握して得意なことを生かす環境を見つけたり、日常生活を支障なく送れるように工夫をしたりと、より豊かな人生を送ることも可能かと思います。


最後に説教くさくなってしまいましたが、現在悩んでいる方が少しでも楽になればいいなと思い、今回このまとめの記事を書きました。

私は発達障害の診断を受けることにより気持ちが前向きになり、進むべき方向が見えてきました。(でも、まだ手探り中ですが)
なので、そういう仲間がもっと増えたらいいなと思っています!


ADHDの診断を受けるメリットとデメリットについて書いた記事です。

www.adhd-tsukiko.com

『病院で診断を受けるまで』をイラスト入りでわかりやすくまとめました。

www.adhd-tsukiko.com

↓ こちらは『病院で診断を受けるまで』の関連記事です。

www.adhd-tsukiko.com


◆ブログランキングに参加しています


応援クリック、どうぞよろしくお願いします!
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 注意欠陥・多動性障害へ 人気ブログランキングへ