大人ADHD 月子の生き方

アラフォーにして、突如『大人のADHD』と診断された月子。 迎えた転機に人生を見つめ直し、新たな生き方を模索すべく日々奮闘中!

ADHD症状改善の秘密に迫る!食事における9つのルール

ADHD イラスト 食事の9のルール

昨年のはじめにADHDだと診断された私こと月子。


診断された当初は、“生まれもったものならば、どうしようもないじゃん!”

完全お手上げ状態、ADHDという発達障害を全面的に受け入れることにより

色々と諦めモードに入りかけていました。


ですが、ADHDの治療薬の存在を知ることで小さな希望を持てるようになり、

さらに治療薬の服用を実際に行うことで、自身の変化を感じはじめました。

また、ネットや書籍で得たADHDについての知識や情報等の影響も大きく、

私の意識が変わるのにそう時間はかかりませんでした。


そんな私が最近わかってきたことがあります。

それは、ADHD(発達障害)は生まれつきのものではあるが、

その後の環境的要因もかなり大きく影響するということです。


環境的要因と言ってもその内容は多岐にわたりますが、今回は私たちが

1日3回取っている『食事』に着目して考えることにしました。

ここに、ADHDと上手に付き合っていくヒントを探してみたいと思います。

 

新訂版「Healing ADD」との出会い

ADHDと環境的要因の関係性について考えはじめたきっかけとして、

アメリカの精神科医であるダニエル・エイメン博士の書籍、

新訂版「Healing ADD」』に出会ったことが大きく影響しています。


英語に苦手意識を持ち、その受け入れを長年頑なに拒否し続けてきた私が、

この書籍の存在を知るやいなや、洋書というハードルを軽々とクリアしてしまう…

それほど強烈なインパクトがこの書籍にはありました。

必死に翻訳しながら(Kindleアプリの翻訳機能が)読んだこともない洋書を

読みふけり、そしてその考えに共感し…エイメン博士にかぶれました(笑)


Kindleのアプリは翻訳ができるので、結果的に洋書へのハードルが

下がった訳ですが、おかげで今まで得ることができなかった知識を

幅広く集め、蓄えることができたと思います。

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エイメン博士の書籍『新訂版「Healing ADD」』のメイン部分、

『エイメン博士によるADHD7タイプの分類』については、すでに

記事にしていますので、よろしければ併せてどうぞ!

www.adhd-tsukiko.com

 

 

エイメン博士とエイメンクリニック

エイメン博士は、ご自身が所長をされているAmen Clinics(エイメンクリニック)にて、

ADD*1の患者さんに対して様々な治療を行っているそうですが、

その内容については新訂版「Healing ADD」で読むことができます。


今回は、この書籍から『食事』について取り上げ、考えることにします。

 

ADHDと食事の関係性とは?

Dietary interventions are very important in treating all types of ADD. Food can be used as brain medicine.

19.Dietary interventions for ADD Types - Healing ADD Revised Edition: The Breakthrough Program that Allows You to See and Heal the 7 Types of ADD[Kindle版]

訳:食事指導はADD全タイプの治療をする際にとても重要です。食物は脳医療として利用することができます。


上記は、この書籍内【エイメンクリニック ADDの脳向上プログラム】の章の

『ADDタイプのための食事指導』の項からの引用です。


この項で、食事はプラスの意味でもマイナスの意味でも、認知や感情

および行動に対し、大きな影響を及ぼす可能性があることを示しています。

正しい食生活は、実際に必要な薬の量を減らすことができ、場合によっては

ADHDの主要な治療法になり得ると書かれていました。


エイメンクリニックでは『脳に健康的な食事の9つのルール』があるそうです。

www.amenclinics.com

 

 

エイメンクリニック『脳に健康的な食事の9つのルール』

Summary of The Amen Clinics Nine Rules of Brain-Healthy Eating

  • Rule #1. Think “high-quality calories” and not too many of them.
  • Rule #2. Drink plenty of water and don’t drink your calories.
  • Rule #3. Eat high-quality, lean protein throughout the day.
  • Rule #4. Eat smart carbohydrates (low glycemic, high fiber).
  • Rule #5. Focus your diet on healthy fats.
  • Rule #6. Eat from the rainbow.
  • Rule #7. Cook with brain-healthy herbs and spices to boost your brain.
  • Rule #8. Make sure your food is as clean as possible.
  • Rule #9. If you’re having trouble with your mood, energy, memory, weight, blood sugar, blood pressure, or skin, make sure to eliminate any foods that might be causing trouble, especially wheat and any other gluten-containing grain or food, and dairy, soy, and corn. (Kindle位置No.3926)
Dietary interventions for ADD Types - Healing ADD Revised Edition: The Breakthrough Program that Allows You to See and Heal the 7 Types of ADD[Kindle版]

上記は、エイメンクリニック『脳に健康的な食事の9つのルール』の概要です。

この一つ一つのルールの内容について、私なりに要約、解説したいと思います。

 

<ルール1>多過ぎない「高品質なカロリー」を考える

  • 常に高品質な食物を選択し、またカロリーにも注意してください。
  • 衝動性ためかADHDはしばしば肥満を伴い、そしてそれは、脳にとって良くないと証明されています。


どうやら手軽だからといって、菓子パンやカップラーメンなどといった

炭水化物ばかりを食べていたらいけないようです。

様々な欲求に弱いADHDにとって、『食欲』と戦うのも大変なことだと思います。

ADHDを持っていると、ダイエットするのも難しいと言われていますし…。

誰です?ルール1から“こりゃ無理だ!”と思っている人は。(…私か!)

 

<ルール2>大量の水を飲み、カロリーは飲まない

  • 脳の80%が水です。
  • 大量のカフェインやアルコールなどは脱水を招き、思考を低下させ、判断を鈍らせます。
  • 毎日確実に、たくさんの水を摂取してください。


毎日、水をたくさん飲みましょう!ってことですね。

もちろん、カロリーがあるジュース等を飲んではダメです。


カフェインは良くないということですが、エイメン博士はその中でも

『緑茶*2は最高!』と超オススメしています。

緑茶は、“コーヒーよりもカフェインが少なく、カテキンが代謝を高め、

さらに脳の興奮を抑えリラックスさせると共に、集中力を高める手助けをする

テアニンを含んでいるから”だそうです。


そのテアニンについて調べてみたところ、興味深い記事を見つけたので

紹介しておきます。

(ただ緑茶を飲まれる場合、利尿作用もあるので程々がいいかと思われます。)

www.ocha.tv

 

<ルール3>1日を通して質が高く脂肪分の少ないタンパク質を食べる

  • タンパク質は血糖値のバランスを取り、集中力を保ちます。
  • 魚、皮をとった鶏肉、豆、生のナッツ、ブロッコリーやほうれん草等はタンパク質を豊富に含んでいます。
  • プロテインパウダーも良い源になりますが、多くの砂糖類が含まれていることがあるので、ラベルの確認が必要です。
  • 集中のスキルを高めるには、1日をタンパク質でスタートすることが重要です。


タンパク質に集中力を保つ効果があるとは知りませんでした!


確かに、プロテインパウダーを使用すると手軽にタンパク質が摂れますよね。

ですが、◯◯味といって味付きが多いのも事実です。

添加されているのは大抵、甘味料(スクラロース)で砂糖ではないのですが、

それが添加される分、タンパク質含有量が多少下がります。

(でも、かなり飲みやすくなります。)


エイメン博士が“ラベルを確認して…”と書かれていたので、今回は

糖類を含まず、タンパク質含有量が高いプロテインを調べてみました。


Kentai(ケンタイ) 100%CFMホエイプロテイン グルタミン+ プレーンタイプ 850g

タンパク質含有量93.1%で、疲労回復等に効果的なアミノ酸「グルタミン」

ビタミン11種、ミネラル(鉄)が配合され、栄養成分面も期待できそうです。


DNS WHEY PROTEIN STOIC (ホエイプロテインストイック) プレーン 1000g

タンパク質含有量97.6%、炭水化物や脂質も少なく、カロリーも抑えられ

とにかくタンパク質だけを摂りたい人には最適なプロテインだと思います。


大豆プロテイン1kg(国内製造)ソイプロテイン100%無添加 遺伝子組み換え不使用大豆を使用 新規製法採用

タンパク質含有量90.5%、原材料がほぼ大豆のみ(99%以上)ということで、

味はほぼ、“きなこ”…だそうです(笑) また価格が安く、コスパが良いのも魅力的!


以前、ジムに通っていた時にプロテインを飲んでいたことがあるので、

今回を機に再び飲み始めようかと思っています。

※プロテインは必ずシェイクし、よく混ざった状態にすると飲みやすいですよ。

 

<ルール4>洗練された炭水化物(低血糖、高繊維)を食べる

  • 炭水化物自体はあなたの生活に不可欠ですが、単糖類や精製された炭水化物のような、あらゆる栄養価を取り除いてしまった物は敵です。
  • 砂糖は体を興奮させる、つまり脳内の興奮を増大させます。
  • 新しい研究では、毎日砂糖を与えられた子どもたちは、その後の人生において暴力性に著しく高いリスクを持っていました。
  • グリセミック指数(GI)を学んでください。基本的に食品のGI値は60未満にしたいと思います。
  • 低血糖食品は、血糖値の上昇を抑え、空腹感を減らし、集中力を持続させます。
  • 高繊維質の果物、野菜、豆類のような炭水化物を選んで食べましょう。
  • 専門家は、1日あたり25~35gの繊維を摂るように勧めています。


GI値*3といえば、2000年過ぎ頃に流行った「低インシュリンダイエット」で知り、

一時期試してみたことがありましたが、もう忘れてしまったので調べてみました。


下記のサイトは、GI値の一覧表が60以上・60以下と分かりやすく、また

GI値(分類別↔50音順)の切り替えができるので、使いやすいと思います。

低インシュリンダイエット GI値

GI値一覧表がPDFであったので、こちらは印刷用にどうぞ。

GI値一覧表

 

<ルール5>食事療法において好ましい脂肪に着目する

  • トランス脂肪酸などの体に悪い脂肪は取り除き、オメガ3脂肪酸を含む好ましい脂肪を摂りましょう。
  • 脳の個体重量(すべての水分を取り除いた後の)は、60%が脂肪です。
  • 好ましい脂肪はあなたの健康に不可欠です。
  • オメガ3脂肪酸は、鮭、イワシ、アボカド、クルミ、亜麻仁、チアシード、および濃緑色葉野菜のような食物に含まれています。


オメガ3脂肪酸には脳の働きを活性化する効果があるとのことで、

その詳細については、書籍内サプリメントの項にて書かれていますが、

ここで触れると長くなるので、また別の記事で紹介したいと思います。


私がADHDの診断をされてから、治療薬ストラテラを飲むかどうか悩んでいた時、

主治医より亜麻仁油を毎日大さじ一杯、飲むといい”と勧められました。

治療薬の服用をはじめるまで飲みましたが、飲みやすく美味しかったです。

ただ、その効果を実感できる前にストラテラの服用をはじめてしまったので、

ここで効果についての感想が言えず、申し訳なく思います。


オメガ3脂肪酸を含む“亜麻仁油”は、エイメン博士も勧めていますので、

不注意に関連する記憶力や集中力に不安がある人は、はじめてみませんか?

※ただし、効果が現れてくるまでには数ヶ月ほどかかるそうです(汗)

私が飲んでいたのは、ニップンのアマニ油(ノーマル)の方でしたが、

今現在プレミアムが発売されている上に、お値段にも大きな差はないので、

私としてはこちらが飲みたい!ですね(笑)


亜麻仁油について書かれた詳しい記事がありましたので、貼っておきます。

www.karadane.jp

 

<ルール6>虹色を食べる

  • つまり、食事に多くの様々な色の自然な食物、ブルーベリー、ザクロ、カボチャ、赤ピーマンなどを取り入れるということです。
  • 体の抗酸化物質*4のレベルを増やし、脳を若く保つよう手助けします。


“知能を高めることができる、脳の健康に最高な52品のスペシャルフード”として、

エイメン博士はナッツと種、豆類(少量)、果物、野菜、油、鶏肉、魚、お茶、

スペシャルカテゴリーと品目ごとに分け、全52品を紹介しています。

その中には、りんご、アボカド、グレープフルーツ、キウイ、アスパラガス、

ブロッコリー、カリフラワー、ねぎ、玉ねぎ、ほうれん草などが含まれており、

個々が持っている栄養とその効果についても書かれています。


因みに、お茶のカテゴリーで紹介している品は<ルール2>で触れた“緑茶”で、

スペシャルカテゴリーの品は…「Shirataki noodle」(シラタキ・ヌードル)

とのことで、“しらたき”*5を紹介していました。


海外で流行った“ゼンパスタ”のことかな?とも思ったので、貼ってみました(笑)

ゼンパスタしらたきの違いについては下記のサイトが分かりやすかったです。

※乾燥しらたきを使う前には必ず水洗いをし、表面の水飴を落としてくださいね。

gattcha.com

 

<ルール7>脳の強化のため、脳に健康なハーブとスパイスで調理する

  • カレーに含まれるウコンは、アルツハイマー病の原因であると考えられている脳内プラークの減少を示した成分を含んでいます。
  • 3つの研究でサフランエキスは、大うつ病の治療で抗うつ薬と同様の効果があると分かりました。
  • ローズマリー、タイム、セージは記憶力を高める手助けをするという評価の高い科学的証拠があります。
  • シナモンは、注意力および血糖値を助けます。
  • ニンニクとオレガノは脳への血流を高めます。
  • 生姜、唐辛子、黒胡椒、それらに含まれる辛くてスパイシーな成分のジンゲロール、カプサイシン、ピペリンは新陳代謝を高め、媚薬効果を持つ化合物です。


ハーブやスパイスを調理に積極的に取り入れるということですが、私はつい

これらのハーブ等がサプリメントでないかな?と、短絡的に考えてしまいます。

でも、そういうことではないですよね(汗)

日々の食事に意識的に取り入れることが大事なんだと思います…反省!!

latte.la

 

<ルール8>食べる物はできるだけクリーンであることを確認する

  • 商業的に使われている農薬(各食物のそのレベルは低いかもしれませんが)は、脳と体に蓄積されるので、できる限り有機栽培等の食品を食べてください。
  • また、食品添加物、保存料、食用着色料、および甘味料を排除します。
  • これは、ラベル(食品表示)の読み取りを始めなければいけないことを意味します。
  • 自身の体に入れる食べ物について、今こそ注意深く真剣に向き合う時なのです。

 

例えば魚の場合、大型の魚(マグロ類、サメ類、クジラ類)は偏食をすると

水銀の摂り過ぎになる可能性があるので気を付けます。

また魚は様々な種類、特にオメガ3を多く含む、サバ、イワシ、サンマ、鮭などを

食べるようにとのことでした。


水銀については厚生労働省のサイトが確実だと思いますので、参考にどうぞ。

www.mhlw.go.jp

 

<ルール9>気分、気力、記憶力、体重、血糖値、血圧、皮膚にトラブルがある場合、その原因を引き起こしているかもしれない食品、特に小麦やその他のグルテン含有穀物、乳製品、大豆、とうもろこしを必ず除去する

  • 私の患者の女性は、食事療法の中から小麦を排除したところ、彼女の不機嫌、アトピー性皮膚炎と過敏性腸症候群は完全に消えました。
  • ADHDが影響した自閉症の子どもから、小麦、乳製品、すべての加工食品、砂糖類、砂糖の代替品、食用着色料、添加物を取り除く除去食にした場合、しばしば状態が改善されます。


上記の話の他に、MSGにも触れています。

MSGとは、味の素などの化学調味料の主成分、グルタミン酸ナトリウムのことです。

食品表示には、調味料(アミノ酸等)と表示されています。


外食後にのどが渇いて仕方がないという経験があるかと思いますが、

これは、化学調味料をたっぷり摂取してしまった証となります。

化学調味料を完全に避けることは難しいですが、それが含まれている

食品かどうか意識することは必要かと思います。

matome.naver.jp

 

 

最後に

今回は、エイメン・クリニックで行われているADHDの患者さんへの治療の

一部である『食事』についてご紹介しましたが、食事はそれこそ毎日のことなので、

内容を意識をするだけでも現在の状況が変わっていく可能性が考えられます。


とは言っても『食事における9つのルール』を、自分ひとりの力だけで

実行することはかなり難しいと思います。

私自身も9つのルールを理解し、“やっと入り口に立てた!”といった状態です(汗)

ですが、せっかく得た大事な知識なので、ADHDの症状や特性改善のために

今後活用していきたいと思っています。

ADHD イラスト 入り口に立つ


本当は睡眠や運動についても触れたかったのですが、これ以上記事が

長くなるのは避けたいので、次回以降に回すことにしました。


自身の持つADHDと上手に付き合っていけるよう、これからも色々と学び、

実践したいと思うとともに、それを皆さんと共有していければと考えています!

よろしければ、また遊びに来てくださいね♪


↓ 今回の続きとなる睡眠や運動についての記事はこちらです。

www.adhd-tsukiko.com

ADHDのお役立ち記事として、こちらもオススメしています。

www.adhd-tsukiko.com


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*1:エイメン博士は「ADHD/ADDの障害を持つ人の半分は、多動を持っていない(特に女の子)ので、多動性(H)の要素を強調するADHDという名称より、ADDという名称を好む。」とのこと。

*2:緑茶には、人間の健康によい影響を与えるとされる成分が多く含まれており、実に多様な効果・効能があるとのこと。
参考:お茶(緑茶)の成分と効果・効能|お茶の成分と健康性|お茶百科

*3:GI値とは、グリセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で、その食品が体内で糖に変わり血糖値が上昇するスピードを計ったもの。ブドウ糖を摂取した時の血糖値上昇率を100として、相対的に表されている。
参考:GI値|カロリーコントロール | ダイエットナビ | CLUB Panasonic

*4:抗酸化物質とは、活性酸素を除去するといわれている物質のこと

*5:エイメン博士いわく「パスタ麺に代わる私の妻の秘密兵器の一つです。これは高繊維で実質的にノンカロリーです。」だそうです。